100410

創造を生きる

師　夢石よ。株式会社は、外部者を入れての集団だ。それも営利を目的としている。いかに、この集団を束ねるかは、何を目的とするか。

夢石　社会活動ですから、社会の成長ということになります。現代社会の諸問題の中で、やはり根底にあるのは、健康問題と心の問題だと思います。「健康と心の豊かさを」と社是を掲げたのはそういう認識からです。

師　そのために何を考えなくてはならなかったのだ。

夢石　「衆生劫（しゅじょうこう）尽きて大火に焼かるゝとみゆるとも我がこの世は安穏にして天人常に充満せり」という法華経の如来寿量品（にょらいじゅりょうほん）の自我偈（じがげ）の一節です。

師　自己の幸福と社会の幸福という幸福の二大テーマの一つだな。自己と社会と共通の幸福。

夢石　自己を突き抜けることです。社会が自らを突き抜けることです。

師　創造することだ。成長することだ。

夢石　創造と生命のことばを自己実現することです。

師　夢石よ。常に新しい人と融合し、新しい世界を創造する生き方。常に新しい生命を創出する生き方。それをお前は自己実現しようとしているのだな。

夢石　はい。

師　お前が徹底してそれをやってゆけばお前の周囲はすぐにお前と同じようになる。

夢石　絶望の淵瀬を行ったり来たりしています。

師　迷ってるのか。それで法華経など持ち出したのだな。既にお前の内部に完備されている。それを思い出し、心豊かになることじゃよ。創造と生命を生きるのじゃよ。

夢石　はい。

師　そのために、夢石庵が与えられておるのだろう。夢石よ。創造を生きることだ。

夢石